1日目で気持ちが折れた話
走り始めて間もなく雨
今日は、私の今回の環島での挫折、第一弾について語りたい。
旅行前にいろいろ調べて、気持ちは浮かれていた。
かみさんにも許可をもらって、ほっとしていた。
なかなか取れない休みを2週間分ももらって、喜び勇んで、台北に渡った。
好みの自転車を見つけて購入し環島スタートしたのもつかの間。
1日目で完全に
「気持ちは折れた」
まずはこの写真を見て欲しい。
なんてことない、雨降ってる道の写真でしょ。
そうです。その通りです。でも、状況はそれだけじゃないんですね。
この写真撮る1時間前から、ずぶ濡れになりながら木陰から身動きできないでいたとするとどうだろう。
その間、横を通り過ぎる大型トラックに轢かれそうになる恐怖を何度も味わっていたとするとどうだろう。
路上を川のように流れる泥水を頭から何度も掛けられる状態で立ち尽くすしかない(車の通りが激しすぎて逃げるに逃げられない状況だ)とするとどうだろう。
殆ど乗ったこともないロードバイクで坂道に差し掛かり、体力も限界で自転車を引いて歩くしかないと思っているとするとどうだろう。
自分が50歳のおじさんで、今更だが、たいして体力がないことに気付いたとするとどうだろう。
まあとにかく、この時点では途方に暮れていました。昼なのにどんどん暗くなるし、1時間経っても土砂降りのままだし。
写真はたまたま見つけた廃止になったバス停で雨宿り中のものですが、蚊に刺されるし雨と車の水はね泥はねでずぶ濡れ、汗まみれ。自転車の旅ですから、着替えも1着しかないわけです。
と・・
そんな中、この急坂を登りながら3人のチャリダ―が通り過ぎていく。
【雨宿りする私に手を振りながら】
何なんでしょうこの、感動!雨なので、当然声は聞こえない。多分向こうは台湾のひと、一瞬の出来事。
それなのに、これだけで、力が湧いてきました。走り出す気になってきました。不思議なもんです。雨で足止めを食らってから1時間以上、土砂降りの中走り出す自分が。もう、上から下まで靴の中も下着も全てずぶ濡れ、でも走る。
15分後とりあえず、坂の頂上に到着。さらに5分後にはセブンイレブンに到着。あまりにもひどい格好なので、そのままでは店内に入れない。裏手でシャツだけ着替えてタオルをで頭をふきながら入店。あったかい肉まんと水分で、なんとか生き返った思いだった。
セブンイレブンを出て考えたこと。
もうホテルで休もう。
近くの街に行って今日の宿を探そう。時間はまだ14時。雨は降っていてもムシムシする。シャワーを浴びて飯を食おう。自転車の事は忘れよう。
地図を見ながら、今日の宿をどの街で取るのかを考え始めた
つづく